INTERVIEWLOCAL VENTURE LABLVL OBOG 22.04.14

地域おこし協力隊の任期終了までに、事業を軌道に乗せる基盤ができました。

  • 第5期生

村山智美さん

東京都江戸川区出身。トラックドライバー、不動産業界、製菓業界と複数の仕事を経験した後、2020年に「ローカルベンチャー発祥の地」といわれている岡山県西粟倉村に移住。起業することを前提として行政連携型の「地域おこし協力隊」に就任した。村役場に同年4月から立ち上がった新しい部署「地方創生推進室」にて主にSDGs 推進を担当しながら、自分の事業の立ち上げにも邁進。2022年4月より起業型の地域おこし協力隊へ移行した。 村の仲間たちとキッチンカーを運営しながら、2022年7月より村内の空き家を活用したカフェ、路草珈琲屋「U」を開業予定。趣味は登山、釣り。

地域おこし協力隊の任期終了までに起業するため、参加しました。

ローカルベンチャーラボ参加前はどのような活動をされていましたか?

最初は行政連携型の地域おこし協力隊として、2020年に「ローカルベンチャー発祥の地」といわれてる岡山県西粟倉村に移住しました。着任時から起業することを前提として考えていました。

もともと商店街の近くで育ったこともあり、地域資源を活用したり、地域の中で資源が循環する仕組みを作ることに関心があったんです。また、何でも前向きに挑戦する地元の仲間たちに影響を受けて、やりたいことには臆せず挑戦してみるようにしていたので、偶然検索で知った西粟倉村でしたが、その挑戦する姿勢に魅力を感じて移住を決めました。

移住後、事業の構想を練り始めたとき、村の友人がキッチンカーを手に入れて「一緒にやってみない?」と誘われたことをきっかけに、焼菓子と珈琲を売ることに挑戦し始めました。それから役場の上司と相談して、週4日は役場、1日はキッチンカー事業に取り組むようになりました。焼菓子に使う材料も自分で作れないかと思って、畑も耕し始めました。

同時に、個人としても事業をつくりたくて、登山が趣味なので、村近くの公共交通機関が通っていない山への送迎付き登山ツアーを始められないか考え始めました。けれど、ツアーガイドの資格がないので、ガイドを雇うとなると利益の捻出が難しく、どう形にできるのか悩ましくて。

ローカルベンチャーラボに参加したのは、そうして事業づくりに試行錯誤していた協力隊2年目のことでした。事業構想を磨くために必要な機会だと思い、参加を決めました。

キッチンカー事業の様子

言語化が苦手な自分。
事業プランをわかりやすく伝えられるようになって、
大きなチャンスを引き寄せることができました。

ローカルベンチャーラボで印象的だったことを教えてください。

月に一度のコーチングは、事業を考えていくうえでとても助けになりました(※ 2022年度はコーチングはなく、ラボ生同士のメンタリング、メンターへの事業相談などがメインになる予定です)。

自分が感じている村の魅力や、やりたいことなど、言語化できていない部分が多かったのですが、コーチが根気強く言語化に付き合ってくれて、そこで出できたものをラボ生同士でのメンタリングで話してみてフィードバックをもらうという循環が生まれて。

その結果、村内でのコミュニティ形成はキッチンカー事業に託して、個人事業では村外を顧客対象にしていくなど、それぞれの事業の目的や客層を明確にすることができましたし、登山ツアーは自分が登山の魅力として感じてきた「人間の五感を引き出していく」部分に着目しようと決めることができました。自分が事業を通して表現したいことが、整理できたのだと思います。

また、夏に開催された事業プラン発表会に参加して、エンドユーザーに近い方の意見を知ることができ、様々なアイディアをいただき、伝え方についても学ばせていただきました。あの日から事業プランが大きく変化していったと、振り返って感じています。

ローカルベンチャーラボに参加して、具体的に事業にどんな変化がありましたか?

私はとても言語化が苦手なのですが、ローカルベンチャーラボに参加するようになってから、役場の同僚など村の人たちに自分のやりたいことを以前よりもぐんと上手に伝えることができるようになりました。

そうして定期的に自分の考えていることを周囲に伝えていたら、カフェとして使っていい場所を紹介してもらえることになったんです!

実は移住した当初から、いつかはカフェのような活動の基盤になる場所を持ちたいと考えていました。ただすぐには場所も見つからず、キッチンカーの共同運営に誘われたこともあり、まずはキッチンカーから始めることにしたんですね。

カフェの場所が見つかり、事業プランを変えなければいけないのに全く新しい方向性がまとまらない時期があったのですが、そのときもラボを通して言語化した悩みを多くの人たちに具体的に伝えることができ、適切なフィードバックがもらうことができました。

今は、カフェを母体にツーリズムを行っていく事業計画を考え中です。2022年7月ごろのオープンを目指して、準備を進めています。

この事業の主なサービスは「珈琲屋×ツーリズム」です。西粟倉の地域資源である人、森林、食材、文化などを活かして、珈琲と一緒に楽しめるツアーを企画・提供していきます。

キッチンカー事業で築いた村人との繋がりを、カフェに還元していけたらいいなと思っています。

ラボの存在に励まされ、半年間動き続けたことで、
地域で事業を進めていくための基盤ができました。

自分自身について、変化を感じていることはありますか?

まず、半年間という限られた時間で事業プランをつくれたことは、大きな自信に繋がりました。

ラボ生同士で行うピアメンタリングが2週間に1度はあって、何かしなきゃとずっと焦っていて、「仲間もいるんだから自分も頑張ろう!」と動き続けることができました。振り返ってみて、「人間追い詰められたらできるものだな……」と正直驚いています。

さらに、ラボ参加前に村内で参加した起業家支援のための講義があったのですが、そのときには完全には理解できなかった話が先日録画を見直したら具体的に理解できたとき、自分の変化を感じました。

地域で事業を進めるうえで想定される関係者や物流が、具体的にイメージできるようになったからだと思います。今は、ローカルベンチャーラボで受けたメンタリングも最初から録画しておけば、そのとき以上の学びを得られたのになと後悔しています……。

事業の今後について考えていること、感じていることをお聞かせください。

最初は無理をせず、着実にことを進めていきたいなと思っています。先日起業家の先輩のお話を伺う機会があって、価格設定について相談したのですが、結局は食べていける値段をつけるといったリアルな話をされていて、まずは固定費を考えて黒字になるよう事業を回してくことを考えないと持続可能ではないと、着実な事業計画の重要性を意識するようになりました。

あとは、ローカルベンチャーラボで色々な方と繋がりができたので、そうした方々と何かしらのコラボレーションを進めていきたいと思っています。

先日カフェのメニュー開発のため、広島で食をテーマに活動する同期生に日本一のレモン産地・生口島で無農薬レモンを栽培されている農家さんを紹介していただけることになりました。今後もこうした繋がりを活かしたコラボを、積極的に続けていきたいと思っています。

課題に対処する自信とスキルを育てられた半年間でしたか?

たくさん育てていただきました!考えるより先に動くタイプだったのですが、それに思考が伴うようになった気がしています。人に自分の取り組みや考えていること、助けてほしいことを伝えられるようになって、サポートやアイデアをもらいやすくなりました。

また、起業を目指している方、起業家の先輩方とこれほどお話しできる機会はそうそうないので、ローカルベンチャーラボはとても刺激的な時間でした。

皆さんから自分が動いたものに対して質問をもらうと、事業や自分の考えへの解像度がぐんと上がりますし、事業構想のために必要な情報を得るための適切な質問の仕方など、コミュニケーション方法も学ばせていただきました。

これからも何か課題があっても、そうやって人に相談して意見をいただけることによって乗り越えていけるのではないかと思えるようになりました。これからも周囲に色々と頼らせていただいたりしながら、事業を進めていきたいです。

ありがとうございました!

LVLに参加する方へメッセージ

飛び込んでしまえば、あとはやるしかないのでなんとかなります。トライすれば自信もつきます。参加したら、この機会を使わなければもったいない!という気持ちにもなります。自分だけでも事業構想はできるかもしれませんが、色んな視点、角度からフィードバックがもらえることはとても重要なことでした。 まずは“やってみる”ことが次に繋がるのではないかと思います。 私の場合、申込み締切当日に知り、締切3分前に申込み完了しました。締切当日でも知ることができてむしろ持っている!と思いました。 自身のセンサーに引っ掛かったならそれはチャンスだと思います。 自身の思考の変化も楽しめると思います。