EVENT/REPORTLOCAL VENTURE LAB 21.04.23

LVL4期生イベントレポート:ローカルで"好きなこと"をして生きていく 〜ちょっと先をいく先輩に聞いてみる

「好きなことを仕事にしたい」
「都市部でバリバリ働く生き方とは違う生き方を模索してみたい」
「地元に帰りたいけど、仕事はどうすればいいんだろう」

コロナ禍で自分の暮らしを見つめ直し、生き方や働き方を変えてみたいと感じている方へ向けて、ローカルベンチャーラボ4期生9名をゲストに迎えたイベントが2021年3月に開催されました!

イベントで語られた9名の活動レポートは、テーマも視点も様々。今回の記事では、そんなローカルベンチャーラボ4期生の姿をお届けしたいと思います。

元医療ソーシャルワーカー×老舗料理屋の女将が仕掛ける、地域の助け合いコミュニティ

奥野真理香さんは、創業50年を迎える老舗料理屋「なにわ茶屋」の女将。元医療ソーシャルワーカー(MSW)であり、「孤独、孤立」を予防し、「本当に居心地の良い人達との支え合い、助け合い」の輪を作っていける、そんな機能を持った老舗料理屋への進化を模索しています。

もともと家庭や会社とは異なる新たな居場所、サードプレイスとしての機能を持っている飲食店で、奥野さんが女将となったことで客層や店の機能・価値に変化が生まれたのだそう。

奥野さんがお客様のお話にじっくりと耳を傾け、一人ひとりに応じたきめ細やかな対応することで、カウンセリング的役割を担い、同時にお客様同士をつなげ店を通して新たな関係性やコミュニティーが生まれていると語ります。

そして、奥野さんだからこそできることを追求した結果、障害者などの福祉的課題を解決する役割機能を強化しようと、車いすユーザーの方と知り合い仲良くなったことをきっかけに「よりそうSmile」チームを結成し、身体障害者の方々の語り場づくり、バリアフリーマップの拡充などに取り組み始めたとのこと。

今後は女将という立場を続けながら、「なにわ茶屋」を軸に様々な福祉課題を地域に開いていくためのプラットフォームを作りたいと語る奥野さん。その一端として、今年度から地域福祉計画推進員としての役割を担う予定だそうです。

無農薬栽培にこだわった花卉農家から、人と自然の関わりを捉え直すサービスを届ける

実家が花卉農家である小倉文香さん。市場に出回る多くの花が大量の農薬を使い自然に負荷をかけて育つことに違和感を持ち、ありのままの美しさを活かした無農薬の花を届け、人と自然の関わりを問い直す事業づくりを目指しています。

北海道厚真町でローカルベンチャー支援や教育事業に取り組んできたキャリアを活かしながら、一歩を踏み出しているラボ生です。

豊かに暮らすために暮らしに取り入れられてきた切り花は、美しさがどれだけ長期間保たれるかという点が重視されるため、多くの場合は農薬を使って栽培されているのだそう。一方で小倉さんのご実家では、風や雨や雑草、虫や土、全てを含めての自然を暮らしの中に取り入れてほしい、そうして自然と共に生きるということがどういうことなのか考えていきたいという思いから、無農薬での栽培を続けてきました。

大学卒業まで、農家は継げないと考えていたという小倉さん。けれど、社会人になって働き出し、自然と暮らすことを考え直す機会があり、さらに自分のやりたいことをやっている人たちのエネルギーに感銘を受けて、実家を継ぐことを決めました。

とはいえ、一般的に無農薬の花を手にする選択肢はほとんどなく、食べもの以外には無頓着というのが消費者の現状。そこで小倉さんは、自然と共に生きることがどういうことなのか考えるきっかけをつくりたいと、季節の野菜や果物を150種類以上も自分たちの暮らしのために育ててきたという小倉家の営みをまるっと伝えていく定期便のアイディアをあたためています。

2021年から実家に拠点を移し、農家としての技術を学びながらブランドやサービスを深めていく予定の小倉さん。続報も、またお届けしていきたいと思います!

「海と共に生きる」を、ファッションから体現する

宮城県気仙沼市を拠点に活動する、加藤広大さん。

港町である気仙沼で、使えなくなった魚網は産業廃棄物として捨てられてしまうという現状を知った加藤さんは、100%ナイロン製のセットアップを作りたいと「100年着れるジャケット」というコンセプトで企画を進行中。

コンセプトには、社会が良くなるための一つの手段として、人や物や地球を「想う人」を増やしたいという願いが込められています。

そのために、100年後も耐えうるデザインなのか、着まわせる仲間がいるのか、着るを楽しめる地球環境を残せるのかという視点から、事業のブラッシュアップを続けています。テーラードジャケットを選んだのも、150年以上ほぼ形が変わっていないことがポイントになったのだそう。

2021年秋には気仙沼の魚網を集めてファーストモデル限定300着の先行販売を行うとのこと。今後、ローカルベンチャーラボFBページでも続報をお届けしていきたいと思っています!

エリアブランディング視点で、まちのリソースを再発見!

たたら製鉄、古事記に記される「オロチ退治」の神話で知られる島根県雲南市を拠点に活動している拵(こしらえ)真弓さん。

家業の建築設計に携わるなか、「エリアブランディング」の視点から地域の変わらぬ風景やくらしぶりそのものに価値を見出すようになりました。まち・店・人のフレームワークから、地域のリソースを発見し、未来を描いています。

ローカルベンチャーラボ参加当初は、街中に複合施設をつくる仕事の案件に挑戦したいと考え、そのブラッシュアップのために参加。エリアブランディングを学び、案件の必要性を裏付けしていくことを考えていた拵さんですが、地域の歴史的背景の深掘りやフィールドワークを重ねるたびに地域を見る目が変わっていき、最終的には活動エリアを街中から地元である潮地区に変更したのだと語ります。

これまで自分がしたいかどうかが最優先だったけれど、ローカルベンチャーラボに参加したことでマーケティング思考が身についたと語る拵さん。

今後は地区の人々の暮らしの過去と現在をもっと調べて、より強靭なコンセプトに進化させたいと語りました。

地域で動き出すヒントを届けるラジオ番組をスタート

北海道深川市で活動する佐藤絵里子さんと、東京から地域に関わる三瓶健明さん。ロールカルベンチャーラボで出会い、「地域で動き出すことに悩んでいる人のヒントや励みになること」を届けるラジオをスタート。

ラボでできたつながりを活かし、全国の仲間をゲストに迎えて、2人ならではの視点で番組を作りに取り組んでいます。

佐藤さんは、ご自身が小学生のときには人口が36,000人だった故郷が、今では22,000人までに減ってしまい、まちでもっとワクワク楽しく暮らす人を増やしたいとローカルベンチャーラボに参加。一方で三瓶さんは、東京で公務員をしながらも大学時代のフィールドワークを通して知った地域で熱い想いを持って挑戦されている方々の存在に心惹かれて、チャンスを模索してラボに参加されました。

そんなお二人がラボで出会い始めたのが、ラジオ番組。プログラム後半のテーマ別に分かれた実践編で同じテーマで学び合っていたお二人は、全国に散らばる同期生たちとの対話の中でそれぞれがDJになってお互いのことを引き出してみようというときにペアになり、「離れているし環境も全然違うけれど、想いという部分で共感し合えるのだ」と感じたのだそう。

そうしてオンラインでの出会いのあたたかさに触れたことが、今回の取り組みを支えるとても大きな経験になっていると語ります。

そんなお二人のラジオ番組のタイトルは、「むらむらじお」! 「むらむら」というのは同期生たちとの間で生まれた流行語で、そこには「やっちゃいたいよね、関わりたいよね」といった想いなどが込められているのだと言います(詳細は、以下の画像にぎゅっとまとめられています)。

youtubeでの番組登録は、こちらから。ぜひローカルで活躍する人たちとの出会い、お二人の柔らかな語りを楽しんでくださいね。

当日は、OBOGインタビューをさせていただいた古賀さん、舩木さん、吉田さんの発表も。3人のローカルベンチャーラボでの日々は、以下のリンクからご覧ください!

●地域おこし協力隊1年目、地方での事業創造と関係人口づくりを学び、本気の情熱が生まれました。(古賀恵理子さん)

●自分の「好き」と「得意」を活かした事業づくりができるようになりました。(吉田城治さん、舩木 海さん)

これからもローカルベンチャーラボ生の活躍が気になる方は、ローカルベンチャーラボFBページをチェックしてみてくださいね!