INTERVIEWLOCAL VENTURE LABLVL OBOG 19.04.03

メンターの視点から多くを学び、エリアブランディングの真髄を知りました。

  • 第2期生

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 多賀城市立図書館 統括マネージャー(図書館司書)

椎名夏代子さん

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社で、多賀城市立図書館の統括マネージャー(図書館司書)を勤める。全国各地の図書館の立ち上げに携わってきた経歴を持ち、まちづくりに関して実践的な学びをしたいと考えたことをきっかけにLVLに申し込む。自身が好きな宝塚歌劇団にフォーカスを当て、宝塚市に訪れる女性が楽しめる複合滞在施設をつくるという事業プランを構築。現在は、自身が勤めるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のリソースを使った事業の実現を目指して会社に企画を提案し、事業プラン実現のための物件を探している。

まちづくりに対しての情熱を
再熱させたいという思いで参加を決めました

LVLに応募した当時のお仕事を教えてください

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)というレンタルのTSUTAYAやTポイントカードを手がける企画会社で、主にまちの図書館のリノベーションと運営に携わらせていただいていました。図書館事業のはじまりは、佐賀県武雄市の市長さんから「代官山の蔦屋書店のような図書館をうちの市につくって欲しい」とご依頼を受けたことがきっかけで、私は立ち上げからの初期メンバーです。

CCCが生み出す図書館は、例えばカフェと図書館が融合しているような、みんなの憩いの場となる空間機能を持たせた図書館です。武雄市で図書館を立ち上げたことをきっかけに、その後も神奈川県海老名市や岡山県高梁市など、他の自治体にもお世話になり、図書館の立ち上げをさせていただいていました。「この図書館があるからこのまちに住みたい!」と思ってもらえるようにしたい、という意図が込められて立ち上げられた図書館でしたので、ある意味、単なる図書館としてだけではなく、まちづくりとしての意味合いを込めたお仕事としてやっていました。そんなこんなで実はこの仕事に就いてから7年が経ちますが、計8回の転勤をしています。

どんなきっかけでLVLを知り、応募されたのですか?

まちづくりを勉強したいなと思っていたときに、SNSの広告でLVLを知りました。当時は、図書館の立ち上げから図書館の運営の仕事に変わり、ほぼ常駐の仕事をしていた頃でした。運営の仕事にどっぷりで、私たちの仕事における「まちづくり」という要素を忘れかけていた頃だったので、改めて勉強をしてみたいなあと思っていたんです。 
 
参加するなら、テーマは観光かエリアブランディングにしようと思っていました。そこでエリアブランディングを選んだ理由は、メンターの方が業界的に共通点のある方で相性が良さそうだと感じたからです。

メンターのまちを見る視点に刺激を受け、
プランへの向き合い方が変化していきました

どのような起業プランを考えていたのでしょうか

当初考えていたプランは、宝塚市に宝塚観劇の合間に観客が楽しめる施設を創ろうというものでした。というのも、私自身が宝塚ファン歴25年でして。宝塚市に観劇しに行くとファン同士で友達になって、その流れで観劇の合間に食事しましょうとなるのですが、駅前にはチェーン店が少しあるくらいで宝塚の雰囲気もあまり感じられませんし、さらにそこも混んでいて入れなかったりと、ずっと滞在空間が必要だなと感じていたんです。
ただ具体的に何をつくるかは決まっていなくて、ホテルでもいいし、カフェでも良いしくらいに考えていました。

LVLで印象的だったことを教えてください

神奈川県真鶴市にフィールドワークに行ったときに、メンターで入川スタイル&ホールディングス代表の入川秀人さん、ファシリテーターで株式会社まちづクリエイティブ代表の寺井元一さんのまちを見る視点に刺激をうけました。例えば「ここは坂が多いからご老人は大変だ」とか、「まちの人たちはこのスーパーに通ってるんだろうな」とか、実際に住む人の視点になってまちを見ていたんです。私は宝塚市に対してファンの気持ちからこうあって欲しいという視点で見ていたけれど、それだけでは駄目なんだと、宝塚市に住んでいる人たちの視点も取り入れていかないといけないよなと気づかされました。

それからは、宝塚に来る人にフォーカスすることから、宝塚市はどうしたいと思っているのかをまずは知るという方針に変わっていきました。宝塚市のまちづくりに関する文献を読み、まちも意外と方針を決めかねているように思えたので、最終的にはファン寄りの事業プランに落ち着いたのですが、それはまちのことをきちんと知った上の決断で、そうした流れで何をしていくのか選択できたことは私にとって大きなことだったと思います。

この土地で事業プランを考えている同期生の案内で、東京都東久留米市でもフィールドワークを決行

入川さん・寺井さんの語る視点を学びながら、全員でまちを散策していく

LVL参加中に変化していったことをお聞かせください

個人での立ち上げ事業プランから、自社の社内リソースを活用して事業をやっていこうとなった点です。LVLの他の参加者は個人として独立して活躍されている方が多くて、最初は私も独立してみたいなという思いを持っていたのですが、フィールドワークを始め様々な刺激を受けて、右往左往しながらプランを具体的に建てていく中で、資金面や実現させたい規模感を考えたときに私の場合は自社のリソースを使う方が適しているなと思うようになりました。

一番変わったことは、思いついた企画をちゃんと発表するようになったこと

最終的にどんなプランが残りましたか

兵庫観宝塚市にある宝塚歌劇団の本拠地「宝塚大劇場」に訪れる年間110万人以上の人々のための複合滞在施設をつくるというプランです。訪れるお客さんの中には、宝塚を知りたい人、宝塚の楽しみを知っていて1日を満喫して過ごしたい人、宝塚に影響を受けて「自分も頑張ろう」と思っている人など、様々なお客さんがいらっしゃいます。そのすべての人をサポートできるような複合滞在施設にしたいと思っています。

LVLを終えて、今現在の活動は何をされていますか

今はとにかく社内で宝塚の企画を実現させたいなというのが一番の目標で、企画はすでに会社に提案してある状態です。物件をどうするかという話まで進んでいるのですが、良い物件が見つかるまではこの企画もなかなか動かない可能性が高いので、他の人にもどんどん話してみようかなとは思っています。

LVLに参加後、どのような変化がありましたか

考えている案や企画を、とりあえず発表しようと思うようになりました。やりたいことを発表するって、すごく大事なことだなと思います。実際にLVLの期間中に会社の企画に応募して思いを伝えたときも、想像以上に好意的な反応をいただけて、「言った者勝ちだな」と思うようになりました。

今までそうしたことをしてこなかったわけではないですけど、最近は与えられた仕事をこなすことで止まってしまっていたな、忘れていたなと。LVLでの時間はそれを思い出させてくれました。言葉にするって大事だなとしみじみ感じています。

LVLにはどのような特徴があると思いますか

半年間みんなで集まって事業のブラッシュアップをする仕組み自体がいいなと思いました。会社員も起業した人も様々な人がいて、色んな視点があったのが刺激的で気づきも多かったです。移住している必要もなく、都市にいながらでもやっていけますしね。

LVLに参加する方へメッセージ

想いがあったら企画して、誰かに話してみるというのは大事なことです。LVLでみんなの前で発表する経験は、きっと今後に活きると思います。また、起業していなくても会社員として参加しても大丈夫。何かへの想いがあって、それに情熱を傾けられるのだったら、LVLで多様なバックグラウンドを持つ仲間たちと自分の仕事をつくり出す力を身につけてみてはいかがでしょうか。