INTERVIEWLOCAL VENTURE LABLVL OBOG 19.04.11

セミナーでは体験できない、 自分自身の可能性開発の研究の場でした。

  • 第1期生

ハウス食品グループ本社株式会社/新規事業開発部チームマネージャー

酒井可奈子さん

新卒でIT企業へ入社、法人営業を担う。育児の経験から地域や生活環境を良くしたいと、2010年ハウス食品(株)に入社。お客様生活研究センター(当時)、食品事業部を経て現職。2016年、グロービス経営大学院修了(MBA)。同年、ハウス食品での人材研修にて、石川県七尾市の民間まちづくり会社である株式会社御祓川に留職。現在もプロボノの東京コーディネーターとして御祓川に関わり続けている。

惚れ込んだ石川県七尾市のため、
地域のことを広く学び成長したかったんです

LVLに応募した当時のお仕事を教えてください

ハウス食品グループ本社株式会社の新規事業開発部に勤めながら、石川県七尾市の地域コーディネーターとして活動していました。LVLを知ったのは、LV推進自治体の後方支援を七尾でしていたからです。

七尾に関わりはじめたのは2016年からで、ハウス食品の人材研修であるNPO法人クロスフィールズが導入している留職がきっかけです。留職中は社会人インターンという名目で、七尾の民間まちづくり企業である株式会社御祓川を拠点に経営学やマーケティング講座の講師をしていました。

準備期間を含め3か月ほどで留職を終えたのですが、地域に提案したことをそのまま継続する必要があると思ったことと、御祓川の「まちを育て、みせを育て、ひとを育てる」のコンセプトに共感して、留職を終えても御祓川と関わらせていただくために東京コーディネーターとしてのプロボノでの関係性継続を相談し、ご快諾いただきました。ちなみに、御祓川における東京コーディネーターは私しかおりません(笑)。東京で暮らしながら会社で培ったことを活かし地域と関わるというコンセプトで動いていますが、私自身も御祓川に関わり続けることで随分と成長させていただいていると感じています。

LVLにどのような期待を込められていましたか

コーディネーターと自称したものの、その時点で地域で活動できた期間は実質1か月しかなかったので、他の地域についても広く学んでいきたいと期待してLVLへ申し込みました。七尾をよくしていくために、まずは今の日本全体の課題を知らないといけないと思ったんです。

志を共有している仲間と
同じテーマに深く向き合うことで、
新たな気づきが生まれていく

どのような起業プランを考えていたのでしょうか

地域活躍人材の育成と新規事業開発のプラットフォームとして、誰もが生き方に合わせて働き方を選べ、何歳でも社会と関わる仕事を通じて尊厳を高められる社会を実現するための、企業の人材とビジネスナレッジを地域に循環させるための研修プログラムをハウス食品の新規事業案として考えていました。

背景として、以前はITの法人営業をしていたのですが、結婚してからは夕方からの営業会議にも出られなくなり、だからといって働き方を変えても制度が伴わないと仕事のやりがいにも結びつかないという状況を体験してきました。そうした中で女性があきらめていく風潮もあると思うのですが、私の中では母親だからあきらめるという選択肢はなく、むしろ未来を生きる子どものために環境を良くしていきたいという思いが芽生え、生き方に合わせて働ける社会に変えていきたいと思うようになったんです。また、子どもを産んでから地域のママ友たちとの交流が生まれ、住んでいる地域に様々なリソースがあることを初めて知り、それまで自分が会社が「社会」だと思い込んでいたこと、地域や社会のことをまったく知らなかったのだという気づきがありました。そして同時にそれら地域での重要なサービスに経済的循環がないことにモヤモヤを感じていて、地域に生きる母親たち、子どもたちの環境を良くしたいと、自分自身の生き方の変化に合わせた選択としてハウス食品に転職したということがあります。

LVLで印象的だったことを教えてください

地域が豊かにあることと、生き方に合わせて働くという二つのコンセプトをしっかり磨き上げたいと安心豊かな暮らし創造テーマラボを選択したのですが、「健康長寿の時代になった今あなたにとって豊かさを感じるものごとは何ですか」という問いに対し豊かさの定義を皆で議論することがラボの始まりだったことは印象的でした。

参加した当初は経済的な仕組みにつなげていきたいという思いが強く、正直なところ早くビジネスプランを考え壁打ちがしたいと思っていたのですが、皆で集まって話をしていく中でこういう考え方もあるのかと一つひとつが気づきにつながっていきました。たとえば、豊かさはあればあるほど良いものと思われがちですが、どのくらいあれば良いかを決めるのは自分の心ですよね。私自身、子連れで35歳を過ぎての転職は難しいだろうであるとか世間的な決めつけに対し反発する思いがあり、他人基準の評価軸ではなく自分で評価軸を決めていく社会にしていきたいと思っていたので、そうした考えを深めていける場があったことはありがたく感じています。

メンターやファシリテーター、同期生たちとはどのような関係性でしたか

利害関係がない関係性であることがとてもありがたかったですね。メンターで博報堂に勤めながら長野県参与などをされている船木成記さん、ファシリテーターで合同会社Amahoro 代表社員の蓜島一匡さん、お二人からそれぞれとても素晴らしい学びを得ました。船木さんから教えていただいたことは、会社の新規事業をつくる際にも影響を受けて資料などにも反映されているくらいです。

LVLでは自分のプランと同期のプランをハウス食品の新規事業としてシニアの方向けに試すことまで実行できたのですが、それはチームがすごく良かったからなのだと感じています。そうした良いチームにしていただいたのも、蓜島さん、船木さんのおかげだと思っています。

本質的な課題を見つめる視点を学び、
どんな社会をつくりたいのかが
どんどんクリアになっていく

LVLに参加前と参加後で、どのような変化がありましたか

今でも影響を受けて変化し続け続けていると感じています。同じ志で集まってきた仲間と考えを話し合って、気づきを得て自分が成長していく。この流れは、まさに「ラボ」だなと。1、2回セミナーを受けるだけでは得られない、貴重な、自分自身の可能性開発の研究の場だったなと思います。

受け身で何かをしてもらおうと入る人は、この場では何も得られないと思うんですよ。自分の可能性を信じて自己開発をしようとしている人同士が集まって刺激しあうことで、予想もしなかったような突然変異のようなアウトプットが生まれる場所だと思います。

今挑戦している活動を教えてください

今新規事業で取り組んでいるのは、地域に「誰でも何歳でも働ける」多様な職場を作り、職住近接により生き方に合わせて働き続けられる人生設計を支援する事業案です。LVLで学んだ長寿社会における安心豊かな暮らし創造に大切なこととは、自分の心をどう満たしていくかという知的な刺激、そして身体の健康だけでなく社会と関わりがあるかという社会的健康という視点です。だからこそ、心も身体も社会的にも健康であることを訴求する新規事業を、今自分のフィールドであるハウス食品で挑戦しようとしているのだと思っています。

LVLに参加する方へメッセージ

都心部で働きながら暮らしを変えたい方。出身地が気になりながら東京の生活も捨てきれない方…二択ではない新しい方法があります。LVLでは、今までのキャリアを生かしながら地域と関わったり、生き方に合わせたあなたなりの働き方を見つけることができます。 「安心豊かな暮らし」のMY基準をラボの仲間と作ってみませんか。